ダイオキシンの排泄促進!?あなたの知らない食物繊維の健康パワー
ビタミンCと並び、多くの人が意識して摂る食物繊維ですが、多くの人は「腸の掃除をする」効果があるとだけしか思っていません。
しかし、食物繊維には一言では表せないスゴイ効果もあるのです。
今回は、食物繊維と健康について紹介していきます。
食物繊維というと、多くの方は「野菜の繊維質」というイメージを持たれると思います。しかし、それは食物繊維のほんの一群でしかありません。
食物繊維には大きく、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、野菜の繊維質は後者に含まれます。
しかし他にも、水溶性食物繊維には果物に多いペクチン、こんにゃくの成分であるグルコマンナン、寒天の成分であるアガロース、昆布の粘り物質であるアルギン酸ナトリウムなどがあり、
不溶性食物繊維には他にも、エビやカニの殻を構成している成分であるキチン、キトサンなどがあり、これらすべてが「食物繊維」なのです。
食物繊維は体内では吸収されないと思う方が多いのですが、実際は腸内細菌によって分解され、体内に吸収されます。しかし、吸収速度は遅いため体内の血糖値を長時間安定に保つ効果があります。
また、国立健康・栄養研究所と女子栄養大学が共同で18-20歳の女子学生を対象に行なった調査では、食事のGI値(炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値)が高い群ほどBMI(肥満の程度を表す値)が高くなり、食物繊維の摂取が多い群ほどBMIの値が低い結果が得られたそうです。
加えて、福岡県保健環境研究所が行なった調査で、食物繊維がダイオキシン類を吸着し、体内からの排出速度を2~4倍に高めることでダイオキシン類の健康に対する影響が防げることが示唆されました。
食物繊維が多く含まれる食品として、きなこやゴマ、オートミール、モロヘイヤなどがあります。
これからの季節、薄着になることが多いと思います。食物繊維をしっかりとって体の外も中もきれいにしましょう。